👨⚖️ 困ったときの強い味方!「少額訴訟」制度を司法書士が解説
「お金を貸したのに返してもらえない」「敷金が不当に返還されない」など、日常生活で金銭的なトラブルに巻き込まれることは少なくありません。
しかし、「裁判」となると、時間も費用もかかりそうで、なかなか踏み出せない方も多いのではないでしょうか?
ご安心ください。そのような小さな金銭トラブルを、短期間で、低コストで解決するための制度が、少額訴訟です。
🎯 少額訴訟ってどんな制度?
少額訴訟とは、60万円以下の金銭の支払いを求める裁判を、原則として1回の審理で済ませてしまう、特別な訴訟手続きです。
「裁判」という堅苦しいイメージを払拭し、市民の方がもっと気軽に利用できるようにとの考えで作られた制度です。
🤝 司法書士があなたの代理人になれます(簡裁訴訟代理権)
「裁判所に行くのは不安…」「手続きが複雑そう…」「弁護士さんの事務所は敷居が高くて…」と感じる方もいるでしょう。
ご安心ください。私たち司法書士は、法律で定められた研修と試験(認定考査という試験があります)をクリアし、法務大臣の認定を受けた者(認定司法書士)に限り、この少額訴訟を扱う簡易裁判所での訴訟について、あなたの代理人として手続きを進めることができます。
これは簡裁訴訟代理権(かんさいそしょうだいりけん)と呼ばれる代理権です。
- 煩雑な書類作成
- 裁判所での手続き
- 相手方とのやり取り
これら全てを、司法書士があなたに代わって行い、あなたの負担を大幅に減らすことができます。
📌 少額訴訟が利用できる場面
少額訴訟は、「60万円以下の金銭の支払い」を求める場合に利用できます。具体的には、以下のような身近なトラブルで役立ちます。
| 利用場面 | 具体的な例 |
| 金銭の貸し借り | 友人にお金を貸したが返済期限を過ぎても戻ってこない。 |
| 敷金・保証金 | 引っ越しをする際、大家さんが不当に高額な修繕費を差し引いて敷金を返してくれない。 |
| 売掛金・代金 | 商品やサービスを提供したのに、相手が代金を支払ってくれない。 |
| 給与・賃金 | 勤務先が残業代や未払いの給与を支払ってくれない。 |
| 損害賠償 | 軽い接触事故などで、相手に修理費用など60万円以下の損害賠償を請求したい。 |
✅ 少額訴訟を利用するメリット
少額訴訟の最大の魅力は、そのスピードと手軽さにあります。
- メリット1:原則として1日で審理が終わる
通常の裁判のように何度も裁判所に通う必要はありません。原則として1回の審理で判決が出るため、問題をスピーディに解決できます。 - メリット2:費用と手間が少ない
手続きが簡略化されているため、通常の裁判に比べて専門家に支払う報酬が安く済むことが多いです。 - メリット3:すぐに支払い命令が出せる
判決が出た場合、裁判所はすぐに相手方に対し、一括払いまたは分割払い、さらには支払い期限を定めた命令(判決)を出します。迅速な金銭回収に直結します。 - メリット4:専門家(司法書士)が代理できる
認定司法書士に依頼すれば、手続きの全てを任せることができ、精神的な負担が大幅に軽減されます。
⚠️ 少額訴訟のデメリット(知っておきたい注意点)
非常に便利な制度ですが、利用にあたって知っておくべき注意点(デメリット)もあります。
- デメリット1:利用回数に制限がある
同じ裁判所に対し、年に10回までしか利用できません。悪質な業者等によるこの制度の悪用を防ぐためです。 - デメリット2:相手方が同意しない場合がある
相手方(被告)が「通常の裁判で争いたい」と希望した場合、少額訴訟の手続きではなく、通常の訴訟手続きに移行してしまいます。この場合、1日で判決は出ず、審理が長期化する可能性があります。 - デメリット3:証拠が限定的になる
原則1回の審理で終わらせるため、複雑な争いや、大量の証拠が必要な事件には向いていません。証拠が少ない、または単純な金銭トラブルに適しています。
📞 まずはご相談ください
少額訴訟は、利用できる金額や回数、また相手方の意向によって通常の裁判に移行する可能性など、注意すべき点がいくつかあります。
「自分のケースで少額訴訟が使えるのか?」「利用するとして、最も良い方法は何か?」
あなたの抱えるトラブルを解決に導くため、まずは私たち認定司法書士にご相談ください。手続きの専門家として、最善の方法をご提案いたします。
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