A. はい、法律上の要件を満たしていれば自筆(自筆証書遺言)でも有効です。ただし、書き方のルールが厳格に定められており、不備があると無効になってしまうリスクがあるため注意が必要です。
1. 法律の説明(自筆証書遺言のルールと法務局の保管制度)
個人が手書きで作成する遺言書を法律上「自筆証書遺言」と呼びます。「遺言」の読み方は、一般的には「ゆいごん」ですが、法律に関わる仕事をしている人は「いごん」と読むことが多いです。岡山地方法務局のWebページにある「遺言書保管官」の紹介ページでは「いごんしょほかんかん」とフリガナが振ってあるので法的には「いごん」と読むのが正しいのかもしれません。ただ、お客様に説明する際は、「いごん」だと聞き慣れないと思うのでお客様の前では「ゆいごん」と読んでいます。
自筆証書遺言を法的に有効とするためには、以下の厳格なルールを守る必要があります。
- 全文を自筆で書くこと(パソコン作成や代筆は原則不可。ただし、財産の一覧表である「財産目録」のみパソコン作成や通帳のコピー添付が認められています)
- 作成した「日付」を正しく自筆すること(「〇年〇月吉日」などの日付が特定できない曖昧な表記はダメです)
- 「氏名」を自筆し、「押印」すること(認印でも可ですが実印が推奨されます)
また、亡くなった後に家庭裁判所で「検認」という手続きが必要です。ただし、現在では法務局で遺言書を預かってもらえる「自筆証書遺言書保管制度」がスタートしています。これを利用すれば、改ざんや紛失を防ぎ、死亡後の検認手続きも不要となります。
2024年4月からスタートした「相続登記の義務化」(取得を知ってから3年以内の登記義務)においても、有効な遺言書があれば複雑な遺産分割協議を行わずにスムーズに名義変更を進められるため、遺言書の作成は非常に有効な手段となります。
2. 「せっかく書いても無効になる?」不安の解消
「自分で書いてみたけれど、法律どおりに書けているか不安」「内容が曖昧で、残された家族が喧嘩にならないか心配」と思われる方も多いのではないでしょうか。
実際、ご自身だけで作成された遺言書の中には、「どの土地を指しているのか不鮮明で法務局で名義変更に使えない」「日付が抜けていて無効になってしまった」といったトラブルが後を絶ちません。
ですが、専門家のチェックやサポートを受けながら作成すれば、こうしたリスクは防ぐことができます。また、より確実性を求める場合は、公証人に作成してもらう「公正証書遺言」という形式を選ぶことも可能です。個人的には公正証書遺言をお勧めします。
3. 東三河地域ならではの「遺言書作成の重要性」
新城市・設楽町・東栄町・豊根村などの奥三河エリアから、豊川市・豊橋市・蒲郡市・田原市などの都市部・沿岸部まで、東三河地域では代々の不動産(住宅地、農地、山林、私道など)を多くお持ちのご家庭が目立ちます。
「子どもたちが名古屋など遠方に住んでいて、実家や山林の扱いで揉めてほしくない」「農業を引き継ぐ子に農地をまとめて譲りたい」「疎遠な親族がいるため、手続きの負担を減らしてあげたい」といったご相談は非常に増えています。東三河の土地の分け方に合わせた遺言書を残すことが、将来の家族の平和を守ることにつながります。
4. 誰に相談すればいい?専門家の役割
遺言書の作成支援や将来の相続手続きを見据えたアドバイスを行えるのが「司法書士・行政書士」です。
- 司法書士・行政書士だからできること(当事務所のサポート)
- 司法書士として: ご本人の想いを聞き取り、法的効力があり不備のない「自筆証書遺言の文案作成」や「自筆証書遺言書保管制度の申請手続き」をサポートします。また、最も安全確実な「公正証書遺言」の作成手続き(公証人との事前打ち合わせや当日の証人立ち会い)も一括で代行いたします。また、 万が一の際、遺言書に基づいてスムーズに「相続登記(名義変更)」が完了するよう、不動産の登記簿と照らし合わせた正確な文面を作成します。
- 他の専門家にも相談した方がよいケース
- 税理士へ: 遺言によって財産を渡す際、相続税の負担や「遺留分(最低限残すべき取り分)」に関わる税金シミュレーションを綿密に行いたい場合
- 弁護士へ: すでに親族間で深刻な対立があり、遺言書の内容をめぐって紛争化することが確実視される場合
5. 想いを確実なかたちに残すために、ご相談ください
「自分で書いてみた遺言書を見てほしい」「自筆か公正証書か迷っている」など、どのような段階でも構いません。
東三河の皆様に寄り添う司法書士・行政書士として、ご家族への想いがしっかり届く遺言書づくりをお手伝いいたします。どうぞお気軽にご相談ください。
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